公立学校の教員になるには?教員免許取得から採用試験のポイントまで解説

本記事では、公立学校の教員になるためのステップを解説していきます!

採用試験の出題内容やポイントまで解説しています。

目次

その1:教員免許の取得

教員免許の種類(概要)


大学などの「教職課程」で教員免許を取得する必要があります。教員免許には主に以下の種類があります。

スクロールできます
大学院卒業大学卒業短大卒業
小学校小学校教諭専修免許小学校教諭一種免許小学校教諭二種免許
中学校中学校教諭専修免許*中学校教諭一種免許*中学校教諭二種免許*
高等学校高等学校教諭専修免許*高等学校教諭一種免許*
幼稚園幼稚園教諭専修免許幼稚園教諭一種免許幼稚園教諭二種免許

*中学校や高校などでは専門教科(例:数学や英語など)ごとの取得になります。

文部科学省のページに教員免許に関する情報が掲載されています。

主な注意点

教育学部である必要はない

教育学部や教員養成課程以外でも、教員免許を取得することができます。

たとえば、理工学部だったとしても、理工学部を卒業するための授業とは別で教職課程を受けて単位を取得することで、教員免許を取ることが出来ます。

自分が所属する大学で取得できる免許の種類、教職課程のカリキュラムなどは各大学で丁寧に案内されていることがほとんどです。

「○○大学 教員免許」「○○大学 教職課程」などで検索をしてHPで案内を読むか、大学の事務に直接問い合わせることをおすすめします。

また、各大学4月には「教職課程オリエンテーション」という説明会も行っている場合がありますので、そちらへ参加してみるのもよいでしょう。

模擬授業や教育実習

免許取得プロセスには、模擬授業を行う講義が含まれます。(例;理科教育法)

また、教育実習への参加が義務付けられているため、学校で生徒対応や授業を行ったりします。

ただ講義を聞いていれば免許を取得できるわけではなく、実践的な授業も多いため、それなりに負担はかかります。

その2:教員採用試験への合格


公立学校の教師になるためには、教員採用試験に合格する必要があります。

この試験は、都道府県や指定都市が主催しており、一般的には筆記試験と面接(模擬授業も含む場合あり)があります。

詳しい日程は自治体によって異なりますが、6月末~7月に一次試験、7月末から~8月に二次試験、9月~10月に合格発表を設けていることが多いです。

以下では、教員採用試験の概要を紹介します。

当然自治体によって異なるので、

詳細は各自治体の教員採用試験要項を必ず確認しましょう。( 「東京都 教員採用試験」などで検索し、公式HP内で案内のある要項を確認しましょう)

筆記試験

筆記試験では、主には一般教養、専門教養、教職教養を教養試験として出題し、自治体によっては小論文を課すところもあります。

それぞれ簡単に概要を紹介します。

一般教養

時事問題からSPIのようなパズル・推論・計算、さらにはその自治体特有の地理や伝統の問題が出題されることもあります。

自治体によって傾向が大きく異なるため、必ず過去問を確認しましょう。

過去問は、協同出版から自治体別に販売されております。

専門教養

中学校や高校の場合は、教科別に採用試験を受験することになります。

国語で受験するのであれば、国語科の専門的な知識・思考力を問うような問題が出題されます。

大学受験のような問題が出題されるイメージで概ね問題ありません。

自治体によっては「○○についてどういった授業をしますか?」のような授業内容を問うものが出題されることもあるようです。

こちらもよく過去問を確認しておくことが重要です。(協同出版から自治体別に販売されております。)

教職教養

以下のジャンルから出題されます。

  • 教育原理
  • 教育史
  • 教育法規
  • 教育史
  • 教育時事

新学習指導要領や答申など最新の文科省からの通知文に関する問題も出題されることもあります。

さらには、各自治体特有の教育施策に関する出題もある場合があります。

どちらにせよ、最新情報のキャッチアップが必須です。

小論文

さまざまなテーマで400字~1000字程度の小論文を書く場合があります。

「生きる力を育むために、あなたは授業で何を行うか?」
「これからの時代に求められる教育とは?」
「生徒指導において大切にしたいこと」

など、さまざまな教育に関するテーマで出題があります。

出題テーマの傾向や試験時間、形式などは各自治体で異なりますので、こちらも過去問をよくチェックしましょう。

面接試験

面接

教員採用試験の面接では例えば以下のような観点の質問があります。

自己PR・志望理由

例:本自治体の志望理由、教師を志した理由、長所を教師としてどう生かすか

教育観

例:教師の魅力とは?、生徒は教師に何を求めているか?、あなたの理想の教師像

時事問題

例:主体的・対話的で深い学びをどう実現するか?、教員の働き方改革を実現するには?

場面指導

例:授業中に寝ている生徒にどう対応するか?、クラスで掃除をさぼっている生徒がいたらどう対応するか?

いじめ問題

例:いじめを防ぐにはどうすればいいと思うか?

学生時代の話

例:大学で何か成し遂げた経験は?、卒論のテーマについて

当然、それぞれの自治体で傾向は異なりますが、上記のテーマはほぼ共通して質問されることが多いです。

詳しくはそれぞれの自治体の過去問を確認しておきましょう。

また、模擬面接などの準備を徹底して行うことで、合格率も上がります。

友人や家族に協力してもらいながら、実際に話す練習もしっかり行っておきましょう。

模擬授業

制限時間の中で特定の単元の模擬授業をすることになります。

教育実習などである程度授業経験がある場合でも、短い時間の中で大人相手に授業を行うため、また違った緊張感があります。

また、模擬授業前に簡単な指導案を作成させる自治体もあります。

短い時間で指導案を考え、授業構成を練られるようになるには、事前の準備・練習が必要不可欠です。

過去問などで形式を把握したら、実際の形式で必ず練習しておきましょう。

その3:教員採用試験合否後

合格の場合

晴れて採用試験に合格することができたら、その自治体の公務員として翌年度の4月から勤務することになります。

事前研修、配属校の決定などを経て、4月から教員として勤務スタートとなります。

自治体単位での採用となりますので、どこの学校へ配属になるかは基本的には指定できません。

不合格の場合

残念ながら不合格の場合でも、各自治体の講師登録を行うことで、常勤講師や非常勤講師として働くことも可能になります。

必ずしも声がかかるとは限りませんが、学校で勤務しながら経験を積み、次年度の採用試験合格に向けて準備をする方も多いようです。

詳しくは各自治体に問い合わせて確認しましょう。

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この記事を書いた人

クロスシップでは「学ぶこと」を以下のように定義し、活動しています。

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「学ぶこと」≒「個人の幸せ及び社会の発展に資する能力を獲得しつづけること」≒「認知能力、非認知能力をバランスよく育みつづけること」

※非認知能力は文部科学省「中央教育審議会」でもその重要性が唱えられています。

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その活動の一環として、教育業界に特化した就活支援を行っています。

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