児童発達支援管理責任者(児発管)で転職を考えている方向けに、今回は履歴書の書き方について解説していきます。
児童発達支援管理責任者(児発管)特有の事情を踏まえた、書き方のポイントや例文・テンプレの紹介もしています。
転職活動に役立つ記事となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
※職務経歴書の書き方や例文は以下の記事で解説しております。
児童発達支援管理責任者にとっての履歴書の役割
履歴書(りれきしょ)は、応募者の個人情報、学歴、職歴、資格、スキルなどを記載するものです。
履歴書は、応募者がこれまでの経験や所有資格を法人側に伝えるための重要な”ツール”となります。
履歴書には以下のような項目が含まれることが一般的です。
- 個人情報:名前、生年月日、住所、連絡先など。
- 学歴:出身学校や卒業年度など。
- 職歴:これまでに勤めた会社や組織、そこでの役割や職務内容。
- 資格・免許:保有している資格や免許の種類と取得日。
- 志望動機や自己PR:自分の強みや特技、職務におけるアピールポイント。
- 趣味・特技:個人的な趣味や特技など。
履歴書は応募者の第一印象を形成するため、丁寧に記入し、正確な情報を提供することが重要です。
また、児童発達支援管理責任者は専門性の高い職種になるので、これまでどういう施設で就業経験があるのかを法人側に伝えるための大事な役割を担っています。
ひと昔前は手書きで書くことが一般的でしたが、近年はパソコンなどで作成のうえpdf化してデータを共有したり、作成したデータを印刷して持参するスタイルが主流となっております。
児童発達支援管理責任者の履歴書:見本と構造
詳細な履歴書の書き方を解説する前に、見本を見ながら履歴書全体の構成を確認しておきましょう。
上記の見本写真にも記載の通り、履歴書は主に5つの要素から構成されています。
- 基本情報・顔写真
- 学歴
- 職歴
- 免許・資格
- 志望動機(自己PR含む)・本人希望欄
それぞれの書き方のポイントやよくあるミス、注意事項についてはこのあと解説していきます。
児発管の履歴書 書き方のポイントや注意事項
①基本情報・顔写真
氏名・生年月日・性別・現住所・連絡先住所・連絡先(電話番号やメールアドレス)を記入し、顔写真を挿入します。
とりわけ気を付けておくべきポイントを解説します。
顔写真の基本マナーに注意
服装ビジネスフォーマルな服装を選びましょう。男性はスーツにネクタイ、女性はビジネススーツまたはオフィス向けのドレスが適切です。派手な色や柄は避け、清潔感のあるシンプルなスタイルを心掛けてください。
表情自然な笑顔を意識しましょう。真面目すぎる表情や、逆に力が入り過ぎた笑顔は避け、落ち着いた優しい笑顔がベストです。目はカメラを見つめ、自信が伝わるようにしましょう。
背景単色でシンプルな背景を選びましょう。白や淡い色が好ましいです。背景が雑多だと写真全体の印象が散漫になります。
髪型清潔感があり、顔の輪郭がはっきりとわかる髪型を選んでください。顔が隠れるような長さの髪は避け、整えられた印象を与えることが大切です。
メイク自然なメイクを心掛けましょう。過度なメイクは避け、ナチュラルで健康的な印象を目指してください。
写真サイズ履歴書によっては指定されたサイズがありますので、募集要項をよく確認しましょう。一般的には縦4cm×横3cmが用いられます。
撮影タイミング最新の写真を使用しましょう。数年前の写真や、見た目が大きく変わってしまった古い写真は避け、現在のあなたを正確に表現できる写真を添付してください。
性別欄
ひと昔前の履歴書は男性・女性の性別選択は必須でしたが、2021年に任意記載項目となりました。
近年、性別に関する理解が進み、バイナリー(男性または女性の二択)に収まらない多様な性自認が認識されるようになったことで、性別記載となっています。
上記の見本例では、性別欄の記載はありますが、未記載でも問題ありません。
満年齢の記載欄
履歴書に記載する「満年齢」とは、現在までに生まれてから経過した実際の年数を指します。
意外と満年齢の計算方法を正確に知らない方も多いので、今回は具体例を交えながら計算方法を解説していきます。
満年齢の計算方法
step① 現在の年から生まれた年を引き算します。
step② 下記のいずれかの方法で満年齢を最終算出します。
ケースA:生まれた日が履歴書記入日より前であれば、step①の値を満年齢として使用
ケースB:生まれた日が履歴書記入日と同じであれば、step①の値を満年齢として使用
ケースC:生まれた日が履歴書記入日より後であれば、step①の値からさらに1歳引き算をした値が満年齢
具体例①: 1990年3月5日生まれの人が、2024年3月10日に履歴書を書く場合
2024年 - 1990年 = 34歳
3月5日はすでに過ぎているので、34歳を満年齢として使用します。
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具体例②: 1990年3月10日生まれの人が、2024年3月10日に履歴書を書く場合
2024年 - 1990年 = 34歳
誕生日である3月10日に履歴書を記載しているので、34歳を満年齢として使用します。
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具体例③: 1990年3月15日生まれの人が、2024年3月10日に履歴書を書く場合
2024年 - 1990年 = 34歳
しかし、3月15日はまだ来ていないので、34歳 - 1歳 = 33歳を満年齢として使用します。
②学歴
高校入学から記載するのが一般的です。
学校名や学科名などを略称で書くのは基本的にはNGです。正式名称をネットなどで調べて、必ず正式名称で記載しておきましょう。
よくあるミスとしては「高等学校」を「高校」と略してしまうケースです。
正直、どちらでも伝わるといえば伝わるのですが、フォーマルな書類ですので、このあたりも正確に記載しておきましょう。
また、卒業年や入学年が間違っているケースも意外と多いです。
記載したあとに必ず見直しや計算をして、正しく年が記載されているか確認しましょう。
和暦表記か西暦表記か、どちらにするべきかは特に決まりはありませんが、履歴書全体で揃えて記載するようにしましょう。(揃っていればどちらでもよいです)
③職歴
職歴は社会人以降のものを記載します。(学生時代のアルバイト経験は記載不要です)
短期間しか勤務していない場合でもすべて正確に記載しましょう。
特に児童発達支援管理責任者の場合、採用する法人側は「どういった施設で働いていたか」をチェックしています。
業務内容の詳細は職務経歴書で書けば問題ないのですが、履歴書でこれまでの全職歴・職種を時系列でまとめておくことも非常に重要です。
見本にもある通り、児童指導員や保育士、理学療法士、児童発達支援管理責任者などの職種も出来るだけ記載しておきましょう。
また、雇用形態も忘れずに記載します。正社員、契約社員、派遣社員、パート、アルバイトなど、どういった形態で勤務していたかを気にする法人さんも多いです。
※ただし、短期間のアルバイトはわざわざ書かなくてよい場合もあります。
④免許・資格
免許・資格の名称は正式名称で記載しましょう。
児童発達支援管理責任者の場合、資格欄には「児童発達支援管理責任者」と記載すれば問題ないです。
より丁寧かつ正確に表記するのであれば、「児童発達支援管理責任者 実践研修修了」という書き方もアリです。
※基礎研修修了と実践研修修了では持っている意味が大きく違いますので、強調するのもよいでしょう。
児発管資格が無効になっているケースに注意!
2019年から児童発達支援管理責任者の「更新研修」という新しい研修が設定されました。
実践研修を修了してから一定期間経過するまでに更新研修を受講しておかないと、児童発達支援管理責任者の資格が失効してしまいます。
資格失効状態で履歴書に記載してしまうのはマズイので、しっかりと確認しておきましょう。
更新研修や資格失効に関する詳細は以下の記事で解説しています。
また、持っている資格が多い場合は、応募先に関係していそうな資格を優先して書いておくとよいでしょう。
例文付き:児童発達支援管理責任者の志望動機の書き方
最後に⑤志望動機(自己PRを含む)の書き方について解説していきます。
志望動機の書き方のポイント
抑えておくべきポイントは以下の3点です。
- なぜ応募先の法人(施設)を選んだのか。
- 自身の経験や強みをどう生かせるか。
- 今後、どういった仕事をしていきたいか。
それぞれのポイントを抑えたうえで、簡潔かつ具体的に記載していきましょう。
以下では例文を踏まえながらそれぞれのポイントを解説していきます。
例文付きで詳細解説
①なぜ応募先の法人(施設)を選んだのか
応募先の法人の理念や事業内容を具体的に書き、共感した点や魅力を感じた点を明示しましょう。
単に「理念に共感した」だけでなく、なぜその理念に共感したのか、自身の経験や考えを交えて書き込むと、より説得力が増します。
②自身の経験や強みをどう生かせるか。
これまで培ってきた経験やスキルを、どのように児童発達支援管理責任者として活かせるのか具体的に書きましょう。
単に「これまでの経験を活かしたい」だけでなく、経験やスキルをどのように活かせるのか、具体的なエピソードを交えて書き込むと、より説得力が増します。
③今後、どういった仕事をしていきたいか。
児童発達支援管理責任者として、どのように成長していきたいか具体的な目標を書きましょう。
単に「成長したい」だけでなく、どのような目標を達成するためにどのように努力していくのか、具体的な行動計画を交えて書き込むと、より説得力が増します。
また、これらの内容は面接でも詳細に聞かれる可能性がありますの、そのことも念頭に入れて作成しましょう。
詳しくは以下の記事で解説しています。
例文:3つのポイントを踏まえた児童発達支援管理責任者の志望動機
上記で解説した3つのポイントを盛り込んだ志望動機の例文を書いてみました。志望動機作成の参考になれば幸いです。
採用担当者が見ているポイント
児童発達支援管理責任者の履歴書に関して、採用担当者は主に以下のポイントを見ています。
特に重要な点には下線部を引いています。
それぞれポイントを踏まえたうえで履歴書を書いていきましょう。
資格・スキル
・児童発達支援管理責任者の資格
・そのほか療育に生かせそうな資格
・療育に関する専門知識
・コミュニケーション能力
・マネジメント能力
経験
・児童発達支援事業所や放課後等デイサービスでの勤務経験
・療育に関する経験
・チームで仕事をした経験
志望動機
・なぜその法人(事業所)を選んだのか
・自身の強みをどのように活かせるのか
・法人の理念や方針と合致しているか
職歴
・(転職歴がある場合)転職理由
・職歴が多すぎないかどうか
・入職後にすぐに離職してしまわないかどうか
まとめ
今回は、児童発達支援管理責任者の履歴書の書き方について、具体的な例文を交えながら解説してきました。
特に志望動機に関しては、何もない所から書こうと思うと手間がかかりますので、本記事の例文を参考にして書いて頂ければと思います。
履歴書とセットで提出する職務経歴書の例文やテンプレは下記の記事をご参照ください。
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