今回は、転職を考えたらまず最初に取り組む「履歴書」を作成する際のポイントを解説します。
思い描くキャリアを実現する上で、履歴書は不可欠なツールです。それはあなたのスキル、経験、実績を相手に伝えるだけでなく、将来の雇用者に対してあなたが組織にとって必要な人材であることを証明する機会でもあります。
今回は、初めて教員から転職をするという方向けに、履歴書の書き方を基本から解説します。
転職活動で履歴書を作成するときに、何を書けば良いのかわからない、どのように書けば良いのか分からない、書くことがない、など、履歴書を書くことに苦手意識を持つ方も少なくありません。
この記事では自信を持って効果的な履歴書を作成できるように、履歴書の概要とポイントをお伝えします。
自己PRや志望動機などより細かい箇所のポイントは、このあと配信していきますので、配信をお待ちください!
履歴書の基本的な構成
履歴書を書くまえに、まずは履歴書がどのような構成なのかを理解することから始めましょう。基本的な履歴書は主に以下のセクションから構成されます。
個人情報
ここでは名前、住所、電話番号、eメールアドレスなどの基本的な情報を記載します。これらの情報は、採用担当者があなたに連絡を取るために必要な情報です。
学歴
学歴セクションには、あなたが通った学校、専攻分野、取得した学位や資格、卒業年などを含みます。このセクションはあなたの学歴を書くことで、あなたが持っている知識やスキルの基礎を採用担当者に伝えることができます。
職歴
あなたの職歴を詳細に記述する場所です。これにはあなたが過去に勤務した企業の名前、勤務期間、役職名、職務内容などが含まれます。このセクションはあなたのキャリアの進行と経験を採用担当者に伝えることで、あなたがどのような職務を遂行できるのかを示します。
スキル
あなたが持つ特定の技能や能力をリストアップします。これらはあなたが職場で役立つと思われる具体的なスキルであり、コミュニケーション、プロジェクト管理、プログラミングなどが含まれます。
こちらを書く前には、前回のコラム「スキルの棚卸しをしよう」も参考にしてみてください。
資格
このセクションには、あなたが取得した専門的な資格や認定を書きます。これらの情報はあなたの専門知識と経験を裏付け、その分野で一定の専門性を持っていることを示します。
それぞれのセクションが持つ意味とその重要性を理解することで、あなたはどの情報を強調すべきか、そしてあなた自身をどのように最適に表現するかを考えることができます。その際には、受け取る側の視点で考えてみることもポイントになります。
履歴書の書き方
履歴書を書く際には、適切なフォーマットとレイアウトが重要です。また、具体的で明確な表現を用いて、スキルや経験をどのように強調するかが鍵となります。さらに、校正と修正のプロセスも欠かせません。
適切なフォーマットとレイアウト
履歴書はプロフェッショナルな文書ですから、見た目も重要です。それぞれのセクションが明確で、情報が整理されていることを確認しましょう。フォントは一貫性があり、読みやすいものを選びます。
マージンや行間は適切に調整し、空白を上手く利用して視覚的に情報を整理します。履歴書を受け取る側は、日々たくさんの履歴書を短い時間で処理しなければならないので、読みにくいものは倦厭されてしまいます。相手が読みやすい資料を作成するのが基本です。
具体的で明確な表現
抽象的な表現や専門用語を避け、具体的で誰もが理解できる表現を用いましょう。たとえば、「営業スキルがある」よりも「直近の四半期で目標を120%達成し、チームのトップセールスとなった」の方が具体的でわかりやすいです。
スキルと経験の強調
自分のスキルや経験を最大限に引き立てるためには、それが具体的にどのような成果をもたらしたかを述べることが有効です。そのために、“結果-行動-状況”(Result-Action-Context、RAC)の形式を利用することが推奨されます。
これは、結果(あなたが達成したこと)、行動(どのようにそれを達成したか)、状況(それがどのような状況だったか)を記述するものです。
校正と修正
細部への注意と丁寧さは、プロフェッショナリズムの証です。履歴書にタイプミスや文法の誤りがあれば、それが採用担当者に悪い印象を与えてしまう可能性があります。
だからこそ、校正と修正のプロセスを徹底して行うことが重要です。自分だけでなく、信頼できる第三者にも見てもらうことで、見落としがあれば発見できます。
よくある間違いとその回避策
次に、履歴書作成の過程でよくある間違いと、それを避けるための具体的なアドバイスを紹介します。
一般的すぎる情報
あなた自身を他の応募者と区別するためには、具体的で詳細な情報を提供することが重要です。スキルや経験をあいまいに書くのではなく、具体的な事例や数値を用いて自分の実績を示しましょう。
不適切な長さ
履歴書は通常1〜2ページが適切です。それ以上の長さになると、採用担当者が全てを読むことが難しくなる上に、一番伝えたい情報が埋もれてしまいます。情報を絞り込み、最も重要な成果だけを強調するようにしましょう。
誤字脱字
誤字脱字や文法の誤りは、プロフェッショナリズムに欠けているという印象を与えます。自分で何度もチェックするだけでなく、他の人にも校正してもらうことを推奨します。
個人的な情報の過剰な共有
宗教、政治的な見解、健康状態などの個人的な詳細は通常、履歴書には不要です。あなたのスキルと経験に焦点を当て、不必要な情報は排除しましょう。
まとめ
今回は、効果的な履歴書の書き方について詳しく説明しました。基本的な構成と各セクションが持つ意味、書き方のポイント、よくある間違いとその回避策を紹介しました。
履歴書はあなた自身をプロフェッショナルに見せる重要なツールです。適切なフォーマットとレイアウト、具体的な表現、そして誤字脱字を防ぐための校正によって、あなたのスキルと経験を最大限に引き立てることが可能です。
このガイドを参考に、自分のキャリアを有利に進める履歴書を作成してみてください。