転職活動中のサービス管理責任者(サビ管)さん向けに、職務経歴書の書き方をガイドしていきます。
サビ管ならではの特性を踏まえたうえで、書き方のポイントやテンプレ/例文の共有もしていきます。
職務経歴書は作成が面倒なので、ぜひ本記事を参考にして効率よく作成していきましょう。
職務経歴書とは
「職務経歴書」は、過去の業務経験や自身のスキルを記録した文書で、採用担当者が応募者のキャリアや能力を把握するために使用されます。
一方で、「履歴書」と呼ばれる書類もありますが、両者には異なる役割と目的があります。
「履歴書」は、氏名や住所、学歴、職歴といった基本的な個人情報を記載する書類です。
「職務経歴書」は、自分の経歴に合わせて内容を柔軟に変更でき、フォーマットも自由に選ぶことが可能です。
これまでの業務内容や実績、培ったスキル、それらをどのように活用できるかを採用担当者に効果的に伝えるためのツールとなります。
一般的には、A4サイズで1~2枚にまとめて提出しますが、最近ではpdf形式などの電子ファイルでの提出が認められることも増えてきています。
サービス管理責任者の職務経歴書:見本と構造
以下の画像は職務経歴書の例になります。
職務経歴書は主に以下の4つから構成されています。
- タイトルと日付・氏名
- 職務要約
- 職務経歴
- 生かせる知識や経験・保有資格
- 自己PR
それぞれ①~⑤に関して、作成する際の注意事項やポイントは次の項で解説していきます。
サビ管の職務経歴書の書き方ポイント
①タイトルと日付・氏名
タイトルは「職務経歴書」としておきます。履歴書と職務経歴書を同時に提出することが多いため、冒頭で明確に記載しておくと自分にとっても提出先にとっても分かりやすいです。
テンプレートファイルや以前のものを使い回しで使用する場合は、最初から記入されていることがほとんどですが、ご自身で作成される場合は忘れずに入れておきましょう。
また、日付と名前は右寄せで書くことになります。基本的には、提出時の日付にしておくと良いです。
②職務要約
これまでの職務経歴を簡潔にまとめましょう。文字数は200~300文字程度がおすすめです。
職務経歴の詳細や自己PRなどは③の職務経歴他で記載するため、冗長にならないように「簡潔にまとめる」を意識して書いておきましょう。
基本的には、現職もしくは直近の職歴の内容を中心にしつつも、職歴が複数ある場合はそれらについても記載をしましょう。
③職務経歴
ここが一番の肝になります。
主に以下の4点を書き込んでいきましょう。
A. 在籍期間
B. 所属法人の情報
C. 職務内容の詳細(役職や役割も含む)
D. 工夫や成果
A. 在籍期間
年月日のミスがないように正確に記載しましょう。
和暦でも西暦でもどちらでも問題ありませんが、同じ文書の中では統一しておく方が分かりやすいです。
また、2001年~2012年のような年だけの表記は不適切で、2001年4月~2012年1月のように月まで記載します。
B. 所属法人の情報
法人名、配属事業所名、施設形態、従業員数、雇用形態、利用者数等を記載しておきましょう。
特に福祉施設の場合、どういった施設形態で勤務していたかは重要な指標になります。グループホーム、就労移行支援、就労継続支援AorB、生活介護など必ず正確に記載しましょう。
施設名や事業所名だけの記載にならないように、法人名も漏れなく記載します。
どういった雇用形態で働いていたかも確認されることが多いため、正社員orパート(週〇日、〇時間)なども正確に書いておきましょう。
C. 職務内容の詳細【例文あり】
それぞれの所属機関で行ってきた職務内容を記載しましょう。
支援員、管理者、サビ管等など同じ施設・法人内で役割が変わった場合もその旨必ず記載し、可能であれば職務経歴の内容も見本のように分割して掲載すると良いです。
サービス管理責任者として個別支援計画の作成だけではなく、請求業務や管理者兼務をしていた場合もアピールになる場合もありますので、記載しておきましょう。
次項のテンプレート集にも同様のものを記載していますが、たとえば以下のようにまとめることができます。
あまり細かく多く書きすぎてしまうと、読みにくくなってしまうため、4~6個程度に収まるように書くと良いでしょう。
D. 工夫や成果【例文あり】
職務経歴書はアピールの場でもあるので、それぞれの職務で工夫したことや成果も書いておきましょう。
サービス管理責任者業務に加えて管理者や営業活動などを積極的に行っていたら、売上や集客の実績を数字でアピールすることが可能になります。
例えば、以下のような文章が考えられます。
もし数字で表現するのが難しい場合は、自身で工夫した点や他者(上司や部下、保護者など)から評価された点を記載すると良いです。
次項のテンプレート集にも同様のものを記載していますが、たとえば以下のようにまとめることができます。
※契約数増加や満足度の改善など、数値で書けるものがあれば記載すると良いです。
その際にも、数字を書いて終わるのではなく、工夫や学んだことも記載できると良いです。
④生かせる知識や経験・保有資格
生かせる知識や経験
サービス管理責任者として生かせる経験や障害福祉分野等で生かせる知識や経験を書くのが基本です。
サービス管理責任者として勤務していない期間の職歴で生かせそうな経験(例;支援員、相談支援専門員、キャリアアドバイザー等)があれば、記載しておくと良いでしょう。
保有資格
これまでに取得した資格について、取得年月も含めて記載します。
もし取得見込みの場合は、(●年〇月取得見込み)と必ず見込みであることを強調しておきましょう。
基本的には正式名称で書く方が良いので、「サビ管」「運転免許」のような略称は避けるのが無難です。
⑤自己PR【例文あり】
自己PRでは、仕事での経験や実績が応募先でどう生かせるかor生かしていきたいかをアピールします。
以下のような構成で、200~300字程度で書くと良いでしょう。
A. 自分の強みや生かせる経験を端的に
B. 強み・経験を裏付ける具体的なエピソード
C. 応募先の法人でどう生かせるか
もし複数アピールしたいことがある場合は、見出しを付けて記入するとより分かりやすくなるのでおすすめです。
次項のテンプレート集にも同様のものを記載していますが、たとえば以下のようにまとめることができます。
サービス管理責任者(サビ管)の職務経歴書テンプレ
テンプレのダウンロードリンク
以下のリンクからダウンロードが可能となります!
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※テンプレとして使い回せる文章は下記に抜粋しておりますので、ぜひ参考にして下さい!
テンプレ文抜粋
■職務要約
新卒で株式会社●●に入社し、就労支援員の業務に従事。その後も一貫して現職まで就労移行で働いております。現職では、サービス管理責任者として、個別支援計画の作成や実施に携わっています。日々PDCAサイクルを回し、修正を実施しています。また、スタッフのスキルアップやチームワーク向上を目的に、スタッフとのコミュニケーションを多く確保することを意識しています。
■職務経歴
期間 | 法人と業務内容 |
2009年4月~2019年3月 | 【所属法人と概要】・株式会社●● 就労支援○○・雇用形態:正社員・職員数:●名 利用者数:●名・業務内容:就労支援員 |
【職務詳細_就労支援員】・ビジネスマナーの指導・関係機関との連絡調整・面接への同行 【工夫や成果_就労支援員】・利用者さんへの指導では、一方的にやり方を押し付けるだけではなく、相手の表情やリアクションを踏まえてカスタマイズしたコミュニケーションをとる事を意識しました。 | |
2019年4月~2024年3月 | 【所属法人と概要】・株式会社●● 就労支援○○ ・雇用形態:正社員・職員数:●名 利用者数:●名・業務内容:サービス管理責任者 |
【職務詳細】・サービス管理責任者として個別支援計画書の作成・利用者さまとの定期的な面談・スタッフへの指導や育成・請求業務の補助・外部機関との連携や調整 【工夫や成果】提供サービスの質が向上するよう、自主的に参加した研修で学んだ知識や経験を定期的に現場のスタッフさんにも還元してまいりました。 一方的に伝えて終わりにするのではなく、スタッフが実際に療育をしている現場の様子を極力観察し、ポジティブなフィードバックも含めて密にコミュニケーションをとっていました。 | |
2024年4月~ | 【所属法人と概要】 |
【職務詳細】 【工夫や成果】 |
■活かせる経験・知識
・サービス管理責任者の経験
・請求業務の経験
・就労支援員経験
・臨床発達心理学や応用行動分析の知識
・スタッフへのスキルアップ研修の実施
■免許
・精神保健福祉士(20xx年 ●月 取得)
・サービス管理責任者 実践研修終了(20xx年 ● 月)
・普通自動車第一種免許(20xx年 ●月 取得)
■自己PR
①サビ管としてのコミュニケーション力
これまでの職務では、精神障害をお持ちの方やご家族の方との面談を繰り返し実施してまいりました。そのため、基本的な傾聴姿勢やヒアリングスキルは身に着けております。また責任者としてクレーム対応も中心となって行ってきましたので、困難な場面においてもお客さんやステークホルダーのニーズを引き出すことも得意としております。
②スタッフの育成力
現職ではサービス管理責任者として現場のスタッフの士気や生産性が向上するよう、コミュニケーションを密に取ったり、定期的に研修を行ったりしてきました。
その際、一方的に伝えるだけではなく、スタッフの悩みや不安を聞き取ったり、現場での実践の様子も観察してポジティブなフィードバックをしたりするなど、工夫をしてきました。
こういった経験を貴社でも生かして、現場のスタッフさんのスキル向上に尽力したいと考えております。
まとめ
今回はサビ管の職務経歴書の書き方について解説していきました。
他のサイトではあまりテンプレートや書き方紹介がないと思いますので、ぜひ本記事を参考に作成を進めていただければと思います!
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