【回答例あり】サービス管理責任者の転職面接 成功のコツ5選

 今回は、転職活動中で面接を控えているサービス管理責任者(サビ管)の方々に向けて、面接対策のポイントを詳しくご紹介します。

サービス管理責任者(サビ管)特有の状況を踏まえた面接で重視されるポイントや、よくある質問とその回答例、さらに不採用となる理由の具体例と対策なども取り上げて解説します。

面接での失敗を避けたいサビ管の方にとって必見の内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください!

目次

サービス管理責任者(サビ管)とは?

サービス管理責任者(サビ管)は、障害福祉サービスを提供する事業所において重要な役割を担う職種です。

障害者総合福祉法により、多くの障害福祉サービス事業所にサビ管の配置が義務付けられています。

主な仕事内容

以下はサービス管理責任者の仕事例です。

サービス管理責任者の主な仕事例

●個別支援計画の作成
アセスメントや支援会議の実施、モニタリングなども含みます。

●利用者の見学対応や契約業務
施設への入所を考えている利用者さんへの対応です。

●人材育成
スタッフのスキルアップのために指導や研修の実施も行います。

●ご家族様対応
利用者さんの保護者さまへの報告や伝達も大切な仕事になります。

●請求業務
法人によっては国への請求業務をサビ管が行っている場合もあります。

●送迎業務
自宅と施設間の送迎をサビ管が行う場合もあります。

サビ管の業務は多岐に渡り、かつ、専門性が求められる職種です。

利用者さんに対する業務だけでなく、全体をみて職員や施設の管理も行わなければなりません。

サービス管理責任者の面接で見られるポイント

面接では様々な観点から評価が行われます。

いくつかのポイントについて深く掘り下げていきます。

前職等の離職理由

 今回の転職理由だけではなく、過去に転職歴がある場合はその時の離職理由についても聞かれることがあります

採用する側は長く働ける人を採用したいので、過去の離職理由を深ぼることですぐに辞めてしまわないかどうかを見極めています。

離職理由にはネガティブな要素は付き物ですが、前職の悪口を並べたり、自分は悪くないと他責思考で話しすぎてしまうと、印象は相当悪くなってしまいますので注意しましょう。

面接官の方が聞き上手の方の場合、つい愚痴や悪口を話してしまいガチですが、多くの場合お見送りになります。

経験と専門知識

サービス管理責任者にとって、専門知識と実務経験は欠かせない要素です。

そのため、面接では過去の職務経験や具体的な支援内容について詳しく質問されることがあります。

また、身体障害、知的障害、精神障害などさまざまな障害に関する知識や、サービス提供の基盤となる法律や制度について深く理解しているかどうかも評価されます。

これらの質問は、福祉、就労支援、介護分野における知識や実務スキルのレベルを把握する目的で行われます。

さらに、面接は提供される支援プログラムとの適性を確認し、お互いに相性を見極める場でもあります。

コミュニケーション能力

 サービス管理責任者の業務では、多様な関係者との円滑なコミュニケーションが欠かせません。そのため、面接では特にそのコミュニケーション能力が注目されます。

利用者やそのご家族、チームのメンバー、相談支援専門員といった他職種の方々とどのように関わりを持つかが評価の対象となります。

具体的には、傾聴の姿勢、適切なフィードバックを行う能力、そして状況に応じた柔軟なコミュニケーション力が含まれます。

例えば、質問の意図を正確に理解し適切に回答できるか、丁寧な言葉遣いや相手に敬意を示した会話ができるかといった点が重要視されるポイントです。

問題解決能力

 福祉施設での現場は、予測不能な状況が生じることも少なくありません。

そのため、面接では問題解決能力も評価される場合があります。

過去にどのような困難な状況に遭遇し、それをどのように乗り越えたかを聞かれることもあります。

ここで重要なのは、具体的な例を挙げて、その状況でどのような対策を講じ、どのような結果につながったかを説明することです。

場合によっては、ロープレのような具体的な場面設定付きの質問が来る場合もあります。

志望動機

 その法人を選んだ具体的な理由や、将来に対するビジョンに関して確認があります。

サビ管として長期にわたって貢献する意欲と職業に対する誠実さは、面接で重要な評価基準です。

志望動機が明確で、具体的な目標や熱意を示すことができる回答が求められるのです。

たとえば、「なぜこの施設で働きたいのか」「この法人に何を求めているのか」という問いに対して、個人の価値観や考え方が反映された説得力のある回答をすることが期待されます。

サービス管理責任者の面接お見送り理由とまとめ

 サビ管の採用担当者から「面接お見送りの理由」をいくつか伺いました!

面接での評価を高めるためのチェックリストとして、ぜひお役立てください。

1.ネガティブな印象を残してしまう

お見送り理由

  • 前職や過去の経験の悪い面ばかり話してしまう。
  • 今後のキャリアプランが不明確

ポイント

  • 前職の経験を前向きに語り、学びや成長を強調する
  • キャリア目標を具体的に設定し、企業での成長イメージを明確に伝える。

前職の経験を活かしてどのようなことができるのか、どう活かしていきたいのかを具体的に伝えましょう。

2. 志望動機が不明瞭または浅い

お見送り理由例

  • 「ネームバリューがあるから」「勤務地が近いから」といった理由だけで具体性がない。
  • 「新しい施設なら自分に合った部下を揃えられる」という自己中心的な発言があった。

ポイント
具体性に欠ける志望動機や自己中心的な姿勢は、職場での協調性や貢献意欲が低いと見なされる可能性があります。

事前に法人や施設について調べ、組織の目標にどのように貢献できるかを具体的に伝えられるよう準備しましょう。

3. コミュニケーションの問題

お見送り理由例

  • 質問の意図を正確に汲み取れず、ズレた回答をしてしまう。
  • 不適切な言葉遣い(例:ため口や命令口調)が見られ、相手に配慮した対応ができない。

ポイント
サービス管理責任者は、利用者やご家族、同僚、外部機関の方々と円滑に連携する役割を担います。
コミュニケーションが不十分と判断されると業務遂行に支障をきたす恐れがあるため、お見送りの理由となります。

模擬面接で練習を重ね、質問意図を理解して結論から明確に答える練習をしておくことが重要です。

4. 経験・スキルの不足

お見送り理由例

  • サービス管理責任者としてみなし配置は可能だが、個別支援計画作成の実務経験が不足している。
  • サービス管理責任者の経験はあるものの、就労分野での実績がない。

ポイント
これらの例は、即戦力としての採用が難しいと判断されたケースです。将来的にはサービス管理責任者としての勤務が可能であっても、初めの数年は支援員としての採用になることがあります。

正式な配置に際しては、一定の基準や経験が求められるため事前に具体的な経験やスキルについて確認しておきましょう。

詳しくは以下をご覧ください!

5.その他

お見送り理由例

  • 表情が暗く、熱意が感じられない。
  • ロールプレイや専門的な質問への回答が浅い。
  • 極端にPC操作が苦手で、業務への支障が懸念される。

ポイント

  • コミュニケーション面:模擬面接や自己練習で改善可能。
  • スキル面:日々の業務や自主学習を通じて向上を図りましょう。

面接の準備は万全にし、採用担当者に好印象を与えられるよう努めましょう。

サビ管の面接でよく聞かれる質問と回答例

自己紹介をしてください。

回答例
山田太郎と申します。年齢は33歳です。四大卒業以降、就労支援員を8年勤めてまいりました。その後サービス管理責任者として2年間の勤務経験があります。強みは最後までやり遂げる点と問題解決力です。本日はよろしくお願いいたします。」


自己紹介では、これまでの経歴を簡潔に説明することが重要です!
長くなりすぎないように注意しましょう。

転職理由は何ですか?

回答例
「さらに広い範囲での利用者さんの支援を経験したいと考えたからです。現在の職場では得られた知識と経験を活かしつつ、より多くの利用者さんに影響を与える機会が限られているため、貴施設のように多様なプログラムと専門的なチームが整っている環境で働きたいと思い転職を決意しました。」

 ポジティブな理由を話せるとベストです。
また、どうしても転職しなといけなかったかどうか、追加で質問されることも想定して準備しておきましょう。

なぜ当施設で働きたいのですか?

回答例
「私は施設の利用者さんへのアプローチ方法に共感しています。特に、XXプログラムでの一貫した支援は、私が理想とする支援方法と一致していました。今までの経験を活かしてチームに貢献したいと思っています。」


法人や施設のホームページなどは事前に確認し、志望理由を具体的に話せるようにしておきましょう。
また、自分の強みがどのように活かせるのか話せるとなおいいでしょう。

管理職やマネジメントの経験について教えてください。

回答例
「私はサビ管になる前、3年間支援員チームのリーダーを務めていました。チームマネジメントの一環として、定期的なスキルアップ研修を組織し、チームメンバーが最新の就労手法に精通するよう努めました。具体的には、全体での勉強会を企画し、それによってチームの支援技術が統一され、利用者さんへのアプローチがより効果的になりました。」

面接や履歴書作成では端的に言葉をまとめることが重要です。
また、どの部分に質問がきてもいいように一つ一つの文章に深堀をしておきましょう。

前職で苦労したことや大変だったこと

回答例
「以前、私は一人で様々な仕事を抱え込んでしまい、膨大な業務量に悩んでいました。そのため施設を効率的に運営するため、一緒に働く支援員と話し合って業務をうまく分担するようにしました。
その結果、チームの連携が以前よりとれ、私はサビ管としての業務により専念でき、支援員の方は利用者さんと関わるようになりました。」

必ず「困難をどう乗り越えたか」もセットで話しましょう。
前職の愚痴ばかり話すのは絶対にNGです。

履歴書・職務経歴書の作成時点で面接を意識す

 履歴書・職務経歴書の内容を参考にして面接が行われることがほとんどです。

履歴書・職務経歴書に書いた志望理由や職務内容について、面接でさらに細かく聞かれるようなイメージです。
(例:上記の質問例に挙げた「志望理由」や「これまでの職務について」など)

そのため、面接で細かく聞かれることを想定して履歴書・職務経歴書を作っておきましょう

深堀されたとき、うまく答えられない内容は履歴書・職務経歴書には書かないほうが無難です。

1つ1つどんなことを聞かれてもいいように対策しましょう。

例えば、面接でアピールしたい経験がある場合、職務経歴書に強調して書きこんでおくことで質問を誘発するのも1つのテクニックです。

職務経歴書の書き方に関する記事は下記にて解説しております!

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まとめ

 サビ管の面接では、専門的な知識だけでなく、人としての資質やコミュニケーション能力も評価されます。

面接対策は、具体的な経験を挙げつつ、それをどのように職場で活かせるかを明確にすることがポイントです。
職歴や自己PRはもちろん、熱意を持って臨むことが、成功へのカギとなります。

サビ管キャリア編集部
サービス管理責任者さん専門のキャリア・転職支援サービスを運営中。

サビ管(児発管)の方と毎月約50名面談を実施。

サビ管さんのお仕事・キャリア事情に精通し、サービス管理責任者さん向け専門記事を発信。
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この記事を書いた人

サービス管理責任者さん専門のキャリア・転職支援サービスを運営。

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