STEAM教育とは?基本から最新事例まで解説
今回は、近年話題のSTEAM教育(スティーム教育)の意味や最新の実践例などを解説していきます。
「なんとなく聞いたことはあるけど、実はよくわかっていない」「いまさら他人には聞けない」という方はぜひ最後までお読みください!
実践事例として、公立小中学校とも連携している日本初のSTEAM教育スクールもご紹介します!
STEAM教育とは?
STEAM教育という名称は、5つの教育分野の頭文字をとってつけられました。
S:Science(科学)
T:Technology(技術)
E:Engineering(工学)
A:Art(芸術、リベラルアーツ)
M:Mathematics(数学)
これらの分野を統合的に学ぶ教育のことを指し、AIやIoTなどの技術が急速に発展する中で、課題の発見・解決やイノベーションを生み出すために必要不可欠な教育として注目されています。
STEAM教育の背景や歴史
STEAM教育は2000年頃に米国で盛り上がり始めたSTEM教育にA(芸術、リベラルアーツ)が追加されたものです。
STEM教育は理数系に偏りがありますが、そこにA(芸術、リベラルアーツ)が加わることで、文系理系の枠を超えて横断的に現実社会の課題を解決するための学習となっています。
詳細
現実社会の問題を創造的に解決する学習を進める上で、あらゆる問いを立てるために、Liberal Arts(A)の考え方に基づき、自由に考えるための手段を含む「美術、音楽、文学、歴史」に関わる学習などを取り入れるなど、STEM教育を広く横断的に推進していく教育という意味が込められています。
(参考:https://www.mext.go.jp/content/20220518-mxt_new-cs01-000016477_0001.pdf)
日本での取り組み
文部科学省がSTEAM教育を推進する方針を打ち出し、注目が集まっています。
STEAM教育の目的は、科学・技術分野の経済的成長や革新・創造に特化した人材育成です。文部科学省は、STEAM教育の目的を以下のように述べています。(引用:文部科学省「STEAM教育等の各教科等横断的な学習の推進」)
「AIやIoTなどの急速な技術の進展により社会が激しく変化し、多様な課題が生じている今日、
文系・理系といった枠にとらわれず、各教科等の学びを基盤としつつ、様々な情報を活用しながらそれを統合し、課題の発見・解決や社会的な価値の創造に結びつけていく資質・能力の育成が求められています。
文部科学省では、STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)に加え、芸術、文化、生活、経済、法律、政治、倫理等を含めた広い範囲でAを定義し、
各教科等での学習を実社会での問題発見・解決に生かしていくための教科等横断的な学習を推進しています。」
STEAM教育は、高等学校における教科等横断的な学習の中で重点的に取り組むべきものとされていますが、幼児期からのものづくり体験や科学的な体験の充実、小中学校での教科等横断的な学習や探究的な学習、プログラミング教育の充実の重要性も指摘されています。
STEAM教育の課題
2020年以降、小学校・中学校・高校において新学習指導要領に切り替わりました。
日本においてもSTEAM教育に対する取り組みが本格的に開始されましたが、
現時点では授業の実践の手法や教材の開発が進んでいない、実施に向けた環境整備が十分になされていない、知見の蓄積が十分に無いなどの課題が明らかになっています。
「どんな授業をすればいいか分からない」「時間や人、設備が不十分で実践ができない」など、課題はまだまだ多いようです。
最新のSTEAM教育実践事例を紹介
日本初のSTEAM教育スクールのステモンさんを今回はご紹介します。
ステモンは公立小中学校とも連携をして、STEAM教育を児童・生徒たちに実施しています。
ステモンの特徴や魅力の概要は以下のようになっています。
ステモンでは、子どもの発達段階に合わせた教材・カリキュラムを開発し、年中から小学校6年生まで通える6つのクラスを用意。
ステモンのカリキュラムは、小学校と中学校の理科の物理の領域は全てカバーしていて、電子回路や滑車のような概念が難しいところも、つくって体験することで理解できる仕掛けに。
世界中から厳選した15種類のSTEAM教材を使ってレッスンを実施。
-引用:ステモンの特徴(ステモンHP)
また、プログラミング教育が必修化する前からSTEM教育に注目しスクールを運営をしてきたノウハウや知見を様々な形で学校現場に還元しています。
最新の学校での実践内容や児童・生徒の様子などの詳細ははこちらからご覧ください!
また、あわせてステモンの社員さんインタビューもチェックしてみてください!
まとめ
米国ではじまったSTEM教育から、A(芸術、リベラルアーツ)を加えたSTEAM教育となり、日本でも本格的に小学校・中学校・高校での取り組みが始まりました。
授業の進め方、スケジュールの組み方、人員や設備面、各種入試との関連性など、課題は山積みですが、紹介したような魅力的な実践事例も出てきています。
学校や民間企業などの枠を超え、どんどん知見・実践例が共有されていくと、日本全体としてより良いSTEAM教育ができあがっていくのではないかと思います。